SSAとの出会い

『あなたには、今いるべき場所がある』
SSAの会員でおられます、水澤電気株式会社 代表取締役 水澤元博社長が私に掛けてくださったお言葉です。そのお言葉と共に、進むべき方向がわからず、立ち止まっている私をSSAへと導いてくださいました。SSAとの出会いを自身の天命と思い、自身の無知を知り、貪欲に学びたいことを深掘りし、1人の女性として、そして書家としての在り方を見つめる静の時間を刻んでいきたいと想っております。

SSAのゲストスピーカーへの想い

第112回SSA 2021年7月15日  (木)

脳科学者 茂木健一郎 様

私は言葉を書く時に、言葉の質感を筆で表現しています。
温度、香り、質量。
感じて書く表現方法を「感書」と名づけています。
それぞれの言葉が持つ響きを感じ取れなければ表現ができません。
茂木健一郎様の「健」という文字の質感を探ると、温度は人肌のように温かく、香りは自然豊かな場所で感じる植物の香りが漂い、重さは手におにぎりを乗せた時の質量を感じ取りました。
「健」という文字から感じ取った質感を筆を走らせ表現させていただきました。

第2回文化経営プロジェクト 2021年10月5日(火)

白洲信哉 様

白洲信哉様の「白」を表現させて頂きました。
愛でる。
美しさや可愛らしさに感動し、その美しさを味わい、慈しみ、かわいがり、大切にすること。
日本人の「ものを愛する」という感覚。
大切に受け継がれていくものには必ず人の愛の歴史が流れているのかもしれないと。そんなことを感じながら、愛してもらうための「白」を表現致しました。

第22回霞ヶ関未来会議  2021年11月15日(月)

経済産業省地域経済産業グループ地域産業基盤整備課 課長補佐(総括・企画) 

斎藤智哉 様

斎藤智哉様の「智」を表現させて頂きました。
私は「仁智義礼信」という心を大切にしています。
「仁」は思いやる心、「智」は相手や物事を深く知ろうとする心、「義」はつつしむ心「礼」は敬う心、「信」は誠の心です。
目の前にいる全て人を深く知り、全てを受け止め、理解するのは簡単なことではありません。
しかし、巡り合う全ての人を師と思い、日常を道場として深く知り学ぶ姿勢で在りたい。
そんな想いを込めて「智」深く知る心を表現させて頂きました。

第1回 国体コンソーシアム  2021年12月10日(金)

講談師 神田山緑 様

山緑様のお名前の由来が気になり、お調べしたところ「緑」は師匠のすみれさんが好きな色だったことからお名前の一字になったとお聞きしました。この度は御名前の一文字を表現するのではなく、一つの作品で「山緑」様のお名前に込められている想いを表現させて頂きたいと感じました。「緑」色を輝かせ、「山」という文字を筆で表現し作品を制作致しました。
お渡しする際に作品の想いをお話させていただいたところ、神田すみれさんが本当に好きなお色は「紫」だったことが判明しました。神田山緑さんは緑色がお好きということでした。

第23回 霞ヶ関未来会議 2022年2月24日(木)

経済産業省 商務情報政策局情報技術利用促進課(ITイノベーション課)課長補佐(総括) 

松本理恵 様

松本理恵様の「恵」めぐみという漢字を表現させていただきました。
恵という言葉には物を与える、情けをかける。そのような意味合いがあります。
この情けという言葉の内側には、『思いやり』という言葉も隠れているように感じています。
人が平等に人に与えられるもの、それは「言葉」だと私は思っています。
お金や地位や名声がなくても、言葉であれば誰しも平等に与えあうことができるのではないでしょうか。
感謝の言葉や愛の言葉。心にある温かい言葉が人から人へと伝わる。『言葉の恵』を表現致しました。

第115回 SSA懇親会  2022年3月16日(水)

植田工 様

この度は、植田工様の「工」たくみという漢字を表現させていただきました。工という漢字には道具を使って物を上手に作り出す。細工をする人。職人。そのような意味がございます。
まさに『工』という漢字が筆という道具を用いて、人の心を魅力する作品を生み出す、工さんのアーティストとしての人生を表しているお名前なのだと感じまして、工という一文字を選ばせていただきました。
そして、植田さんの作品、特にマリアシリーズを拝見して感じましたのが、線の柔らかさ、そして作品と鑑賞者との境界線がない、壁がないそのような印象を受けました。植田さんが生み出す柔らかな線をなぞらえるように、模写するように、『工』という漢字を表現させていただきました。

第116回 SSA懇親会 2022年4月13日(水)

髙清水有子 様  

高清水有子様の「清」きよいという漢字を表現させていただきました。
清いという漢字には、よごれ・にごり・くもりなどがなく美しい。
心に不純なところがない。そのような意味がございます。
清いという言葉の本質、内側を見ようとした時、ある一つの言葉を思い出しました。
シェイクスピアのマクベスの中に出てきます、有名なセリフ『汚いはきれい、きれいは汚い』という言葉です。清い心というのは、自身にとって汚いものを排除、否定したものではなく、自身が受け入れられないもの全てを受け入れた表裏一体の心であり、清いという言葉の本質なのではないか、と、そんな感覚を抱きながら筆を走らせ、表現させて頂きました。

第118回 SSA懇親会 2022年6月15日(水)

国際ラリードライバー 浅賀敏則 様  

この度は、浅賀敏則様の「敏」という漢字を表現させていただきました。敏という漢字には頭やからだ、ものがすばやく動き、働く。そのような意味がございます。

五感そして第六感を研ぎ澄ませ、素早い車輪の動きに身体が一体となっていき、大地を駆け抜けていく。そのような姿を思い浮かべながら筆を走らせ表現をさせて頂きました。